KMB事件について再度、分析し、検討してみる。
以前にも書いたように、KTはある意味で、教師の構造的な問題であるブラック環境の被害者である。
大きな責任がのしかかり、学校に関するあらゆる業務がまいこんでくる。
教諭として一番先に報告し、相談するのは教頭である。
だから、様々な業務、仕事、問題が日々発生する。
真面目に取り組もうとすればするほど、業務に時間がかかり、長時間労働へとつながる。
それがうまくこなせる人はいい。
しかし、一旦体調を壊し、メンタルをやられてしまった状態で教頭職を続けていくのはかなり厳しい。
そこを分かっていないのか、分かっていながらスルーして業務させていた上の役職の責任は大きい。
一人の教師人生が大きく狂ってしまったわけである。
では、自分がこの問題から学べることは何か。
そこをしっかり自分の頭で考え、反面教師として自分に生かしていくしかない。
第一に、いざというとき、組織は守ってくれない。しっぽを切られておしまいだ。だから、自分の身は自分で守るしかないのだ。
自分で日々研究し、実践し、実験をしながら、反脆さを身に着けていくしかない。
上手に力を抜く方法、狡さ、手抜き力、強かさ。どれも必要だ。
良い小説を読んだり、良書から学んだりして、自分であれこれ試して実験しながら身に着けていく以外はない。
どこまでは、手抜きができるかという見極めも必要だ。
これ以上は自分の限界だからやらないという見切りも大事だ。
見切りと見極めの力も必要となってくる。課題の分離も必要だ。
嫌われる勇気を持つことが必須となってくる。
自分がKTのような被害者とならないためにも、日々、時間をかけて一つ一つ学び取り、反脆く生き抜く方法を考えていく。
第二に、思い切って休むことも大切だ。
週に何日も休んでしまっては、業務は滞る。それを挽回することは容易ではない。
教諭の立場でさえ、一週間に何日も休むことが続いてはやっていけない。
だから、無理せずにゆっくり休むことが必要となってくる。
場合によっては、役職を変えてもらい、負担のないところで働くのも一つの手だ。
下手にがんばりすぎて、メンタルを壊してしまい、法に背くことをやってしまっては、当然職を失うことになる。
そうならないためにも、上手く休むことも大切なのだ。思い切ってしっかり休み、完全に治るまで無理しないことが大切だ。
以上、2点。
この問題は他人事ではない。明日は我が身である。
自分でしっかりと考え、自分ならばどうするか。どうすれば問題を回避できたかを分析していくことが大切だ。