先日のトラブル、失敗。
これについてあれこれ考えている。
自分の人間力の未熟さを反省し、どうすればもっと自分の人間力を高めることができるのか、方策を考えている。
そのためのヒントとなる書をいくつか読み返した。
まず一つ目は、『安岡正篤 活学選集1 人物を修める』である。
以前、この選集を10巻までまとめて購入した。
まだ1巻しかよめていない。
しかし、自分の生き方のヒントとなることがたくさん書かれていた。
特に今の自分の状況にぴったりなのがここだ。
仏教の教え、「六度」についての記述。
第三は「忍辱」。恥ずかしめを忍ぶ、恥を忍ぶ。たとえ気に入らぬことがあっても、屈辱を感じても、すぐ興奮したり報復したりしない。ぐっと耐えて内省する。すべては自分の鍛錬・修行の縁であると知って忍ぶ。そうして「精進」すると共に常に心を無我の状態に安定する。これが「禅定」であります。そこから本当の「智慧」が生まれる。
(中略)
気に入らぬことがあったとき、屈辱を感じたとき、自分はすぐ興奮していまう傾向がある。自分の欠点であり、弱点である。
ここで、上記の文章を思い出して、ぐっと耐える。内省する。自分の鍛錬・修業だと考えて忍ぶ。そんな態度が取れるように心がけていきたい。
本当に今の自分にあてはまる素晴らしい教えだ。
さらに、「思考の三原則」も非常に参考になった。
思考の三原則
第一に、目先にとらわれないでできるだけ長い目でみる。
第二に、物事の一面にとらわれないで多面的、全面的に考察する。
第三に、枝葉末節にとらわれないで根本的にみる。
先日の戦いはどうだったか。
自分は目先の勝ちにとらわれすぎていた。
あと数ヶ月たてば、トップも交代して、状況は大きく変わるかもしれない。
長い目でみて行動することができていなかった。
さらに、多面的に考察すると、相手の立場からすれば、自分が決められるのだから当然、いくら言われても折れない。であるならば、自分の頑張りは無駄であった。もっと違う方法があった。
全面的にみて、あそこであのように戦うことは無理筋であり、無駄であり、もっと時期をみてやる必要があった。
そして、根本的にみると、あの提案はまさに枝葉末節であった。それよりももっと大事な根本的なところで議論し戦うべきである。
以上、今回の失敗からあれこれ考え、学び直した。
このように、自分の失敗を次に活かすための学びは貴重だ。
そう考えれば、あの失敗も無駄ではなかったかもしれない。
『安岡正篤 活学選集1〜10』
あらためて1巻を読み返したが、素晴らしい内容だ。
自分の生涯をかけて、読み込み、自分の人生に生かしていきたい。